純喫茶
昔の女性はタバコの匂いに大人の男の色気を感じる人が多かったようだが、最近はどうなのだろうか。
僕は「純喫茶」と呼ばれるようなお店が大好きだ。コーヒー専門店もいいが、いわゆる昔ながらの食事もできる喫茶店。
スタバなどのチェーン店には全くと言っていいほど魅力を感じない。コーヒー自体大して美味くもない。店はスマートだが無味乾燥。
それに比べて昔ながらの喫茶店はその店独自のカラーやテイストがあるし、お店の人の人間性が店のいたるところに表出している。
何より「血の通った」場所にいる喜びに浸れるのだ。
コーヒーも比較的安く美味しい。店によって味の傾向も様々。コーヒー以外の定番メニューでは、ナポリタンスパゲッティ、ホットケーキ、プリン、レモンスカッシュ、クリームソーダ、コーヒーフロート、ミックスジュース、サンドイッチも美味い。
席もゆったりとしていてタバコも吸えるところがほとんど。僕は喫煙者だが、タバコを吸っても隣で迷惑そうな態度をとる人は全くいない(一応こちらも気を使ってはいるが)。テレビを流しているところも多い。新聞や雑誌は必需品。
来ているお客さんを見ると年配の人、常連さんっぽい雰囲気のある人がほとんどだ。何よりこういう喫茶店は地元に人に長く支えられてきた。
地元の人もそのお店の存在を生活に不可欠だと感じているのだ。
僕は若者がこぞって味気ないチェーン店のコーヒーを飲みに行くのが全く理解ができない。
というか今の若者は、実は「何にも興味がない」人が多いようにどうしても感じるのだ。
流行りのものに飛びつきその行動を繰り返すことによって安心を得ているように見えて仕方がないのだ。
全員がそうだというけではないが、そういった傾向の人が非常に多いように感じる。
僕は自分が本当にいいと感じるお店をできるだけ若い人に紹介するようにしている。
皆例外なく驚いて喜ぶ。本当にこういういい場所を知らなかったんだなと思う。
喜ばれるとこちらも嬉しいのだ。
文化というものは移り変わっていくものだが、残したいもの、残さなければいけないもの、それを大切に思う気持ちは忘れないようにしたい。
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